「最近、呼吸が浅い気がする」
「深呼吸しても、なんだか息が入りにくい」
そんな感覚を覚えたことはありませんか?
呼吸が浅くなる原因というと、
「ストレス」や「自律神経の乱れ」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろんそれも関係しますが、実はもう一つ大きく関わっているのが
胸郭(きょうかく)と呼ばれる肋骨まわりの動きです。
胸郭が硬くなってしまうと、肺が十分に広がらず、呼吸が浅くなりやすくなります。
そしてこの胸郭の硬さを引き起こす原因として多いのが、
・巻き肩や猫背などの姿勢
・スマホやデスクワークによる身体のクセ
・寝ているときの姿勢
などです。
この記事では、柔道整復師として多くの方の身体を見てきた経験から
- 呼吸が浅いか簡単にチェックする方法
- 胸郭の硬さチェック
- 呼吸が浅くなる姿勢の特徴
- 寝姿勢が呼吸に与える影響
を、専門的になりすぎないようにわかりやすく解説します。
「最近なんとなく呼吸が浅いかも」と感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

呼吸が浅いとは?身体で起きていること
呼吸は、肺だけが動いているわけではありません。
実際には
- 肺
- 横隔膜
- 胸郭(肋骨)
が一緒に動くことで、空気を体の中に取り込む仕組みになっています。
息を吸うときには、肋骨が外側に広がり、胸郭が大きくなります。
その動きによって肺が広がり、空気を取り込むことができます。
しかし、胸郭の動きが小さくなると、肺が十分に広がらず
呼吸が浅い状態になってしまいます。

呼吸が浅いか簡単セルフチェック
まずは、自分の呼吸が浅くなっていないか簡単にチェックしてみましょう。
・深呼吸をすると肩が上がる
・息を大きく吸うと首や肩が緊張する
・呼吸をしても胸があまり動かない
・仰向けで呼吸してもお腹がほとんど動かない
・長く息を吐くのが苦手
2つ以上当てはまる場合、呼吸が浅くなっている可能性があります。
もし気になる方は、こちらの記事でより詳しいセルフチェックを紹介しています。
👉️呼吸が浅いのはなぜ?セルフチェックと原因、自律神経・睡眠との関係を解説
呼吸が浅くなる本当の原因は「胸郭の硬さ」
呼吸が浅い人の多くは、
肺ではなく胸郭(肋骨まわり)が動いていない状態です。
胸郭が硬いと、
息を吸おうとしても広がらず、自然と呼吸が浅くなります。
この硬さは、
猫背・巻き肩・長時間の座り姿勢など、日常の姿勢のクセから作られていきます。
その結果、
寝ている間も呼吸が深くならず、自律神経が回復モードに入りにくくなります。
胸郭の硬さチェック
次に、胸郭の動きを簡単にチェックしてみましょう。
体の横倒しチェック(胸郭の柔軟性)
胸郭の柔軟性を確認する簡単なチェック方法があります。
①まっすぐ立った状態で、片腕を上げます(片腕だけバンザイの姿勢)
②上げている腕と反対方向に、体を真横にゆっくり倒します
このとき
・左右で倒れる角度に大きな差がある
・どちらもあまり倒れない
・体側が突っ張る感じが強い
と感じる場合は、胸郭まわりの柔軟性が低くなっている可能性があります。
目安としては、体が30°程度は横に倒れるのが理想的とされています。
左右差が大きかったり、どちらも30°以下しか倒れない場合は、胸郭が硬くなっているサインかもしれません。
胸郭が硬いと、呼吸のたびに肋骨が広がりにくくなるため、呼吸が浅くなりやすくなります。
深呼吸テスト
もう一つ、簡単なチェック方法があります。
①両手を肋骨の横に当てます
②ゆっくり大きく息を吸います
このとき
・肋骨が横に広がらない
・胸があまり動かない
・肩が上がる
と感じる場合は、胸郭の動きが小さくなっている可能性があります。
胸郭が硬くなる原因① 姿勢(巻き肩・猫背)
胸郭が硬くなる原因としてとても多いのが、
巻き肩や猫背、反り腰などの姿勢のクセです。
スマホを見る時間やデスクワークが長くなると、
- 肩が前に出る
- 背中が丸くなる
- 胸が縮こまる
さらに最近は、「反り腰+巻き肩」がセットになっている姿勢の方も増えています。
この姿勢では、背中は丸いのに腰だけ反ってしまい、
胸が前に突き出るような形になります。
その結果、肋骨が前に開いた状態、いわゆる 「肋骨の開き(リブフレア)」 が起きやすくなります。
一見すると胸が開いているようにも見えますが、
実際には肋骨の動きがうまく働かず、胸郭全体の柔軟性が低下してしまいます。
そのため、呼吸のたびに肋骨が広がりにくくなり、
結果として呼吸が浅くなる原因になることがあります。
巻き肩が気になる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
👉️巻き肩ストレッチ3選|座ったままでできる簡単セルフケア【柔道整復師が解説】
胸郭が硬くなる原因② ストレスや自律神経
ストレスや緊張も、胸郭の動きに影響します。
例えばイライラしているときや緊張しているとき、
無意識に肩が上がり「いかり肩」になっていることがあります。
この状態では
- 首や肩の筋肉が緊張する
- 肩甲骨の動きが小さくなる
- 胸郭の動きが制限される
結果として、呼吸が浅くなってしまうことがあります。
つまり
ストレス
↓
身体の緊張
↓
胸郭の動き低下
↓
呼吸が浅くなる
という流れが起こることがあります。
胸郭が硬くなる原因③ 寝姿勢
実は、寝ているときの姿勢も呼吸に影響することがあります。
例えば
- 枕が高すぎる
- 背中が丸まる横向き姿勢
- 首が前に出た状態
こうした姿勢では、胸郭が圧迫されてしまい、呼吸が浅くなりやすくなります。
寝てもスッキリしない方は、寝姿勢を見直すことも大切です。
👉️朝起きると首が痛い人の枕の選び方|首・肩こりを防ぐポイント【柔道整復師が解説】
👉️反り腰に合うマットレスとは?柔道整復師が選び方とNELLの実力を解説
呼吸を深くするためにできること
呼吸を深くするためには、胸郭の動きを改善することが大切です。
そのためには
- 胸郭ストレッチ
- 姿勢の改善
- 寝姿勢の見直し
などが役立ちます。
胸郭を動かすストレッチについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
👉️【柔道整復師が解説】自律神経ストレッチ 簡単3選|座りながらできる整え方
まとめ
呼吸が浅くなる原因は、ストレスだけではありません。
- 胸郭の硬さ
- 巻き肩や猫背などの姿勢
- ストレスによる身体の緊張
- 寝姿勢
など、日常生活のさまざまな要因が関係しています。
呼吸が浅いと感じる場合は、姿勢や胸郭の動き、そして寝姿勢を少し見直してみるだけでも変化を感じることがあります。
無理のない範囲で身体を整えながら、少しずつ呼吸のしやすい状態を目指していきましょう。


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